調査と研究過程によって得られた成果は, 常設展示や特別企画展示を通して一般市民と研究者に公開されます。常設展示は福泉洞古墳群を中心にした先史及び古代文化を紹介しており, 特別企画展示は歴史的に重要なテーマを選定して毎年1回以上ずつ開催しています。
遺跡調査は地面に見えた遺物や遺跡を探す作業である指標調査と, 遺跡の指標の下を掘って遺物や遺跡について体系的に調査する発掘調査があります。
発掘調査は, 再び学術的に重要と判断された遺跡を対象に実施する計画発掘,各種工事などによって破壊される危険に晒されている遺跡を対象に実施する緊急発掘の2種類に分けられます。 本博物館で実施した代表的な発掘遺跡としては, 徳川洞古墳群, 老圃洞古墳群, 杜邱洞林石遺跡, 福泉洞古墳群, 加達古墳群, 萬徳洞寺跡, 堂甘洞城跡, 海雲台旧石器遺跡, 金丹串堡城跡, 清江里古墳, 東三洞貝塚, 凡方貝塚などを挙げることができます。
博物館は, 購入や寄贈, 受託, 保管等を通して遺物の収集と収集した遺物を整理して保存, 管理する作業を行います。
特に, 腐食しやすい鉄器, 青銅器などの金属製遺物や破損しやすい軟質土器の場合は先端保存処理装備と専門保存処理士によって科学的な保存処理を行い, 可能な限り原型を保存するために最善の努力を傾けています。
学術研究作業としては, 発掘調査した遺跡の報告書製作や研究論文集の刊行などがあります。 発掘調査報告書は, 発掘を通して確認された遺構や出土した遺物の図面作成, 写真撮影, 原稿作成, 印刷等の一連の過程を経て製作します。
製作した報告書は専門の研究者と全国の博物館, 図書館などへ配布され, 資料として活用されます。
本博物館は, 地域共同体とその構成メンバーの文化的発展を図る一種の文化センターとしての役割を遂行するため,様々な社会教育プログラムを準備しています。また,毎年, 成人及び子ども向け博物館講座と国内外の碩学招聘講演会などを開催しており, これ以外にも韓国案内者教育, 古代史講座など多様な社会教育プログラムも準備しています。